名鉄バス・路線休廃止計画 1997年の動向

Last Updated : 1998/11/25
最新情報はこちら

(97/07/28分)
 名鉄バスが、秋(10月)のダイヤ改正時に、大幅な路線の休廃止を行う見込みである。 具体的な路線名・区間はまだ発表されていないが、公式発表によると、以下の20市7町にまたがる23路線を廃止するという。 これは名鉄バスの1日あたり走行キロの約8%にあたる。

<愛知県尾張地区>
 名古屋市、瀬戸市、尾張旭市、犬山市、小牧市、一宮市、江南市、尾西市、稲沢市、津島市、豊明市、東海市、大府市、長久手町、木曽川町、扶桑町、祖父江町、甚目寺町

<愛知県西三河地区>
 岡崎市、安城市、西尾市、碧南市、豊田市、知立市、刈谷市、一色町

<岐阜県>
 川島町


(97/08/06追加分)
 名鉄バス休廃止計画路線の具体名が、8/5付中日新聞夕刊で公表された。休廃止計画路線は、全線対象が23、一部対象が27の、合わせて50路線に上る。
(詳しくは、こちらのリストを参照してください。)

 休廃止の対象となったのは、乗車密度(乗車人キロ/バス走行台キロ)が5,6人以下の採算が全くとれない路線である。 特に碧南市・一色町・扶桑町・甚目寺町からはバス路線が消滅することになる。西尾発の路線や祖父江町周辺もほぼ全滅、ほかにも西三河・尾張西部一円に休廃止路線が広がっている。
 地元自治体はこの計画にむろん反発しており、中日新聞によると、中部運輸局は6日、名鉄や関係自治体を集めて地域バス対策協議会を開き、対応を協議するとのこと。 したがって、休廃止が撤回または延期されたり、自治体運営バス等の新形態に移行する可能性も残されている。


(97/08/07追加分)
 8/7付中日新聞朝刊によると、6日に開かれた名鉄・自治体・中部運輸局によるバス対策協議会幹事会で、当初10月廃止予定であったのが、来年以降に「繰り延べ」されることが事実上決まった。 これは、名鉄が「自治体の同意が得られないまま見切り発車的に廃止申請することはしない」と表明したことによる。 ただし、この席で運輸局は、自治体主導型バス運営への移行を提案しており、いずれにせよ、1年以内に廃止または他形態への移行は避けられない見込み。


(97/09/02追加分)
 8/27日付中日新聞夕刊によると、名古屋鉄道は10月に、先に公表した休・廃止計画路線50路線のうち6路線を休止、約30路線を「減便」する意向である。
 27日までに中部運輸局へ休止を申請したのは、津島地区の
    ・善太線(津島〜富吉)
    ・神島田線(津島〜尾張温泉東海ヘルスセンター)
    ・蟹江線(近鉄蟹江駅前〜尾張温泉東海ヘルスセンター)
    ・下萱津・佐織線(中村公園前〜甚目寺観音前〜中村公園)
の4路線。これらの路線はもともと乗客が非常に少なく、地元の反発もほとんどなかったことや、10月に津島営業所の移転を控えていることから、休止に追い込まれた。
 一方、残りのうち30余りの路線については、10月より「減便」とし、昼間のダイヤを間引くこととなった。27日までに西尾地区を中心に8路線が申請されている。 名鉄はこの減便を「経過措置」と位置づけ、年内をメドに引き続き自治体と休廃止を協議していく考え。  残りの休止・減便申請は9月中旬まで適宜行われ、10月中の実施が予想される。



(97/10/11追加分)
 9月30日で休・廃止された路線は以下の通り。
  <全線>
    ・神島田線(津島〜鹿伏兎〜尾張温泉東海ヘルスセンター)
    ・蟹江線(名鉄バスセンター・近鉄蟹江駅前〜尾張温泉東海ヘルスセンター)
    ・下萱津・佐織線(中村公園前〜甚目寺観音前〜中村公園前)
  <一部>
    ・奥田線(中村公園前〜甚目寺観音前〜中之庄)
    ・春日井線、志段味線(名鉄バスセンター〜大曽根)

 新一宮駅〜尾張温泉東海ヘルスセンター〜長島温泉の系統は、10月1日より尾張温泉乗り入れを休止。 また、途中のバス停であった美和役場前・木田・美和団地・篠田・小橋方・新下田・県勤労福祉会館前のバス停は撤去され、途中停車は長島スポーツランドのみとなった模様。
 名鉄は尾張温泉東海ヘルスセンターから完全撤退し、代わりに三重交通が10月1日より近鉄蟹江駅前〜尾張温泉の運行を開始。
 善太線(津島〜永和団地北〜富吉)は現在地元と協議中である。
 一宮自動車営業所管内は11月1日をめどに、休廃止予定路線を対象に運転本数を減らす方向で現在作業中である。


(97/10/17追加分)
 10月中に、さらに以下の路線が休・廃止される。
  <一部>
    ・10/16:勅使台線(前後〜豊明中学校前〜文化会館〜二村台4〜勅使台)
        ※豊明団地経由は存続
    ・10/20:瀬戸・旭線(赤津〜三郷〜森林公園ゴルフ場前、赤津〜三郷〜印場〜藤ヶ丘)
        ※藤ヶ丘〜印場〜三郷〜森林公園ゴルフ場前間は存続
    ・10/22:豊田市内線(豊田市〜長興寺〜平山1〜トヨタ記念病院)
        ※豊田市〜三河豊田駅前〜トヨタ記念病院間は存続
    ・10/22:豊田東市内線(五ヶ丘ニュータウン〜室町〜トヨタ記念病院)
        ※豊田市〜五ヶ丘ニュータウン間は存続



(97/10/28追加分)  11月4日に一宮営業所管内でダイヤ改正があり、以下の路線が休止される。
  <一部>
    ・名岐線:トヨタ春日センター〜多加木
    ・祖父江線:三興製紙前〜祖父江緑地



(97/11/22追加分)  12月1日に小牧営業所管内でダイヤ改正があり、以下の路線が休止される。
  <一部>
    ・小木線:名鉄バスセンター〜比良口
  この結果、明道町〜比良口間の名鉄バス路線が消えることになる。
 ※小木線は名鉄バスセンター発着を休止し、代わりに上小田井駅(名鉄犬山線・地下鉄鶴舞線)に乗り入れる。
  (名鉄バスの上小田井駅乗り入れは初めて)
  そのため、−上小田井駅〜藤島団地〜岩倉
       −上小田井駅〜藤島団地〜舟津〜小牧
       −上小田井駅〜藤島団地〜小牧車庫
       −上小田井駅〜藤島団地〜上小田井駅(循環)
       −上小田井駅〜下小針〜小牧車庫(この路線は、98/10/18で休止)
  の各系統が新設される。



「名鉄バス・路線休廃止計画および実施に関する情報」へ戻る