名鉄バス・三河山間部より撤退

Last Updated : 2002/07/01

 長年の間、愛知県の奥三河地域の公共交通を担ってきた名鉄バス12路線が、1999年9月30日をもって全線もしくは一部廃止され、地元自治体の自主運行バスに移管されました。
 このページでは、これに関する詳細情報をお伝えいたします。具体的な廃止路線名と廃止後の変化は下表(99/09/24修正)に挙げています。また、下表からは新旧路線図(99/09/27公開)にもリンクしておりますので、ご利用ください。



廃止・移管路線リスト

移管直後の自治体バスの運行本数と運賃(各自治体HPの時刻表・運賃表へのリンク)



撤退の経緯


(98/09/22)
 1998年9月8日付中日新聞朝刊東三河版によると、愛知県北設楽郡稲武町の名鉄バス4路線が、1999年9月末までに全線廃止されることとなった。
 このうち、田口線(稲武〜田口)は、設楽町営バスが稲武線として99年4月より運行し、稲武町内にもそのまま乗り入れる。 また、あとの3路線は99年10月から稲武町営バス(直営)に移管される。運賃やダイヤについては関係町村との今後の協議で決定していくこととなった。


(98/10/21追加)
 10月20日に開かれた「愛知県過疎バス路線対策協議会」幹事会において、名鉄が三河山間部で運行してきた12路線から99年度中に撤退することが決定した。 廃止該当路線が存在する自治体は、西加茂郡藤岡町・小原村・東加茂郡足助町・旭町・下山村・北設楽郡稲武町・設楽町・額田郡額田町の8町村および長野県下伊那郡根羽村である。
   運輸省中部運輸局・県・地元自治体・名鉄の合意では、
  ・三河山間地域内部相互を結ぶ12路線から撤退、自治体運営バスへの転換を求める。
  ・山間地域と豊田市・岡崎市を結ぶ路線は名鉄が運行する。
ということになっている。

 愛知県では従来、「過疎バス」を対象とした欠損補助の制度が存在しており、北設楽・南設楽郡を中心とした地域の名鉄・豊鉄バスに対し適用が行われてきた。 これは、県・名鉄・地元自治体が赤字の3分の1を負担する方式であり、この制度によって今回の該当路線は存続してきた。しかし、これらの路線の平均乗車密度は3.1人と、収支均衡となる15人には遠く及ばない状況であり、 名鉄は「民間事業者による運行よりも、自治体の行政サービスの一環として運行すべきである」と主張してきた。名鉄のバス事業全体が赤字経営であり、平野部での大幅休廃止・減便が実施されたこともあり、今回、名鉄のこの考え方が、県や地元自治体にも受け入れられた。

 名鉄が撤退するのに伴い、該当路線は地元自治体が「廃止代替バス」として存続させる。既に設楽町は、99年4月から田口線全線(稲武町域を含む)を町営に移管することを決定している。 他の7自治体のうち6つも、99年10月から廃止代替バスを運行する。(残りの1自治体は藤岡町で、該当の飯野〜木瀬間は町の全額補助により名鉄が路線バスとして存続)


(98/11/09追加)
 11月7日付中日新聞朝刊によると、「愛知県過疎バス路線対策協議会」の地元8町村長は6日までに、既に基本合意している代替案を正式合意した。具体的には
・99年4月より:
 −田口線は設楽村営バスに移管、稲武線となる
 −その他該当路線区間(8町村内の名鉄バス路線全部、廃止対象でない桜形線の額田町内区間を含む)はすべて、赤字の全額を町村と県で折半して負担(現在は名鉄・町村・県が1/3ずつ)
・99年10月より:
 −該当路線区間のうち、山間部内部の路線がすべて町村営に移管
 −従来、名鉄の撤退が予定されていた、小原線の飯野〜木瀬間は、藤岡町と県の赤字100%負担により名鉄が運行



設楽町営バス稲武線スタート(設楽町公式ホームページ)




廃止・移管路線リスト<路線図へのリンク>


全区間廃止(6路線)

路線名 区間 関係自治体  
田口線 稲武〜川向〜田口 稲武町・設楽町 99/04/01より設楽町営(町直営)に移管
日祝運休
杉本線 足助〜杉本〜小渡 旭町・足助町 99/10/01より旭町営(オーワ委託)に移管
足助〜足助病院を延長
御蔵線 足助〜月原<わちばら> 足助町 99/10/01より足助町営(名鉄委託)に移管
足助〜足助病院を延長
02/03/31限りで廃止
二タ宮・稲武線 足助〜川面上〜二タ宮<ふたみや>
〜上明川<かみあすがわ>
足助町 99/10/01より足助町営(名鉄委託)に移管
足助〜足助病院を延長
00/04/01より一部経路変更
02/03/31限りで廃止
根羽線 稲武〜上郷〜根羽 稲武町・長野県根羽村 99/10/01より稲武町営(町直営)に移管
日祝運休
押山線 稲武〜押山 稲武町 99/10/01より稲武町営(町直営)に移管
一部経路変更あり・日祝運休

一部区間廃止(6路線)

路線名 区間 関係自治体    
小原線 木瀬〜小原大草〜上仁木 藤岡町・小原村 99/10/01より小原村営(東濃鉄道委託)に移管 豊田市〜飯野〜木瀬間は存続
(新)木瀬は木瀬三ヶ口〜大平口間に新設
(旧)木瀬は木瀬中に改称
小渡線 加茂丘高校前〜小渡
小渡→簗平→池島→小渡
藤岡町・小原村・旭町 加茂丘高校前〜小渡は99/10/01より旭町営(オーワ委託)に移管
小渡循環は休止
豊田市〜飯野〜加茂丘高校前間は存続
稲武線 足助〜伊勢神〜稲武 足助町・稲武町 99/10/01より稲武町営(町直営)に移管
足助〜足助病院を延長
豊田市〜足助間は存続
大沼線 大沼〜野原〜阿蔵 下山村 99/10/01より下山村営(名鉄バス委託)に移管
00/10/01より平日日中の1往復を「まどいの丘」に乗り入れ開始
東岡崎〜大沼間は存続
くらがり線 額田役場前〜くらがり渓谷 額田町 99/10/01より額田町営(名鉄バス委託)に移管 本宿〜額田役場前間は存続

※小渡は旭町の、田口は設楽町の、飯野は藤岡町の、小原大草は小原村の、そして大沼は下山村の、それぞれ中心地にあたります。


移管直後(99/10/01)の各町村営バスの運行本数と運賃

※ダイヤ改正等による変更で、現在は異なっている場合があります。ご利用の際は、リンク先の各自治体HPをご確認ください。

○稲武町営バス

時刻表(稲武町公式HP)
・稲武足助線(稲武〜伊勢神〜足助〜足助病院前)
  月〜土:稲武〜足助病院前・・5往復、稲武〜小田木・・4往復
  日・祝:稲武〜足助病院前・・3往復
 稲武〜足助病院前間:990円

・根羽線(稲武〜上郷〜根羽)
  月〜土:稲武〜根羽・・3往復、稲武〜上郷・・2往復
  日・祝:運休
 稲武〜根羽間:680円

・押山線(稲武〜川手〜押山)
  月〜土:5往復
  日・祝:運休
 稲武〜押山間:400円


○旭町営バス

時刻表運賃表(旭町公式HP)
・杉本線(足助病院〜足助〜杉本〜小渡)
  毎日:4往復
 足助病院〜小渡間:770円

・小渡線(加茂丘高校〜笹戸〜小渡)
  毎日:4往復<すべて加茂丘高校で名鉄バスに接続>
 加茂丘高校〜小渡間:680円


○小原村営バス(おばらバス)

時刻表・運賃表(小原村公式HP)
・小原線(木瀬〜小原大草〜上仁木)
  毎日:8往復<6往復は木瀬で名鉄バスに接続>
 木瀬〜上仁木間:440円


○しもやま村営バス

時刻表・運賃表(下山村公式HP)
・大沼線(大沼〜野原〜阿蔵)
  毎日:3往復<うち2往復は大沼で名鉄バスに接続>
 大沼〜阿蔵間:330円
 #名鉄バスが東岡崎〜阿蔵間を直行するが、運賃は大沼でいったん精算する
 #運賃合算による値上がりを抑えるため、初乗り運賃は70円となっている


○額田町営バス

時刻表・運賃表(額田町公式HP)
・くらがり線(額田役場前〜石原〜くらがり渓谷)
  毎日:額田役場前〜くらがり渓谷・・3往復、額田役場前〜石原・・3往復
 額田役場前〜くらがり渓谷間:300円  #名鉄バスが額田役場前〜くらがり渓谷間を直行するが、運賃は額田役場前でいったん精算する
 #運賃合算による値上がりを抑えるため、初乗り運賃は20円となっている


足助町営バス

02/03/31限りで廃止されました。現在は、福祉バス「あいま〜る」とスクールバスで運行しています。
・御蔵線(足助病院〜足助〜御蔵〜月原)
  毎日:足助病院〜御蔵・・1往復、足助病院〜月原・・1往復
  足助病院〜月原間:620円

・二タ宮線(足助病院〜足助〜<川面上〜二タ宮>〜上明川)
  毎日:足助病院〜川面上〜二タ宮〜上明川・・1往復、足助病院〜二タ宮〜上明川・・1往復
     足助〜新盛〜上明川・・1往復
 足助病院〜上明川間:570円

(注)稲武足助線・杉本線・御蔵線・二タ宮線は、足助〜足助病院間の相互乗降は不可
   回数券は相互に共通利用が可能



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